相手の「未知の部分」を尊重したコミュニケーションを!

今回はバレンタインデ―も近いので、コミュニケーションの話をしたいと思います!
今、お付き合いをしたい方や、既にお付き合いをしている方とのスムーズなやり取りを望んでいるけれど「相手のことがわからない or 相手が自分のことをわかってくれないので、うまくコミュニケーションができない……」という方もいらっしゃるかもしれません。

それについてちょっと掘り下げていきたいと思いますが、まず大前提として、自分と完全に同じ人はいないわけですから「お相手についてわからなかったり、自分とは違うところがあったりするのはそもそも自然ですよ~」と声を大にして言いたいと思います。^^

また、人間関係は、違う好みや考え方もあったりする人同士が互いに作り上げていくものであって、相手の言うことに一語一句同意をしたり、逆に相手に同意をし続けてもらったりするためにあるわけではないという視点もとても大切です。……人間関係のトラブルやお悩みが尽きない場合には、そういった思い込みが潜んでいるケースも非常に多いと思います。
もしもコミュニケーションに関して(まるで学校のテストのように)、自分の話に相手が “NO” と言ったら失敗で、 “YES” と言ったら合格であるというように捉えてしまったりすると、関係を難しく感じるかもしれません。

そしてさらに、相手を完全に把握しようとすればうまくいくとは限らないというのもポイントです。……私は昔とある人に全然嬉しくないことをされたときに「どうしてこういうことをしたの?」と聞いたら、「君の生年月日から分析した」というような自信に満ちた感じの答えが返ってきて「え~」と思ったこともあります(笑)。

(往々にして人は頭の中で色々分析・分類して考えたりすることも多いと思うのですが、その結果「相手(対象)を完全に理解できている」と思い込んでしまうと、本物の今ここにいるリアルな相手を見逃してしまうこともあるかもしれません。興味があったり、好きだったりすること・ものについては特に知りたいと思うかもしれませんが、「100%わかった!(これで完結!)」という断定には「対象を把握している」という自分自身の安心感や、満足感のようなものが含まれることもあるのでは……と感じることがあります。そして、そういった可能性があることを完全に排除してしまうと、対象(そのもの)自体からかけ離れていくこともあると思うのです)

皆さんもご経験があるかもしれませんが、「○○の人ってこうすれば喜ぶでしょ」とか「○○歳はこう考えるでしょ」「○○するということは、こういう背景があるからでしょ」などと断言されて、しかもそれに微妙なズレを感じたりすると「何だかなぁ」と思ってしまうかもしれません……。^^
(特に分析を頼んでいないときに、相手の世界観をもとにした「自分像」を一方的に押しつけられ続けると、関係が困難なものになっていくという可能性もあります)

そしてそんなふうに、お相手から常に推測されて決められてしまうよりも「こうかもしれないけれど、本当はどうだろう?」「あなたの望みはこういうこと?」などとわかろうとしてくれることに愛情を感じることもあるのではないかと思います。

私は関係において、かなり理解できたと思えるときにも、どんなに親しくなっても、相手に対して未知の部分(がある可能性)を常に残しておくということをおすすめします。そうすると「どうしたい?」「どう思う?」「これは好き?」「一緒にどうする?」というような問いが生まれたりもすると思うのです。^^

もちろん「相手のことをすごくよくわかった」と感じたり、「相手からわかってもらえた」と感じたりすることもあるかもしれませんし、お互いに通じ合う喜びを感じる瞬間もあるかもしれません。
また、長い間の付き合いを重ねて大体はわかるという場合も、最初からツーカーでうまくいったりするケースもあるかもしれませんが、それでもやはりお互い違う人間であってそれぞれさらに変わっていく可能性もありますし、側に居続けたとしても身体の状態も含めてずっと同じ経験をし続けていくことは不可能です。
また、何かを選ぶときにも「いつもはこれが好きだけれど、今日はそんな気分じゃない」ということがあるかもしれませんし、そういったことまで常に互いに100%捉え続けなければ関係がうまくいかない、というわけでもありません。

ですので、どんなに自分の頭脳や分析に自信がある方も、何かあったり、わからないことがあったりするときには、シンプルに相手に聞いてみることも、どうぞ忘れないでください。^^
コミュニケーションは、こういったところから始まったりもするのです。
そして、人とのやり取り自体が怖いという方は、人間関係は、相手の態度から自分の価値を測るためにあるわけではないことを今一度念頭に置きましょう!(繰り返しになりますが、相手に関して自分だけで答えを出せないのは何も自分の能力に欠陥があるからではなく、自然なことなのです。セッションやセミナーでお話していますが、相手がいる限り、相手の頭の中や、考えることは相手の世界に起きることなのです。二人が一緒にいれば二人の世界が混じり合うのです)
そして、本当のリアルなその人からの情報はとても大事なものです。
自分が頭の中で思いめぐらす相手だけではなく、リアルな相手からの答えや態度をよく見ていましょう!
時に、相手は彼 / 彼女自身について、教えてくれることもくれないこともあるかもしれませんが(その場合、表現をしたくない・する必要がないと思っている、忙しい等々……必ずしも傍から完全に分析できるとは限りません)それも含めて、それが今のその人のレスポンス(返答)となります。
関係の中で大切なのは、相手を分析してとにかく自分の思い通りに動かそうとしたり、ただただ “NO” と言われないように頑張ったりすることではなく、相手の表現も含めたリアルな今の相手と自分はどうしたいか、どのように付き合っていくかです。

そしてさらに逆のパターンになりますが、相手の人に自分について知ってほしいことや、望んでいることがあるときには、全てを無言でわかってもらおうとするよりも、自分のその思いを表現していくことをおすすめします。(どのように表現する / しないかも自分次第で、更なる結果も自分が受け取ることになります)
もちろんお相手がそれに沿ってくれたり、受け入れてくれたりするという保証はありませんが、少なくとも相手の人が自分について知ってくれる可能性を広げることになります。

ということで、もしも今パートナーのことがわからなくて悩んでいる方がいらっしゃいましたら相手の全てを自分の中で割り出そうとするのではなく、ぜひリアルなその人と向き合ってみてください☆
(長年なさっていなくて、突然働きかけるとびっくりされることもあるかもしれませんが、その場合は向き合おうという姿勢を見せ続けてください。そして、時間をとってお相手と話したり、一緒に過ごしたりしてみてください。忙しい相手には特に「いつならいい?」と聞くこともおすすめします)

そして、もしも今パートナーになりたい方がいらっしゃる方は、(ご自身の気持ちが固まったら)その思いを相手に伝えてみましょう☆
もちろん告白した際には “YES” と言われることも “NO” と言われるリスクもあるかと思いますが、答えはご自分一人だけで出せるものではないのです。そして相手からの答えが “YES” でしたらさらに先に進めばいいわけですし、万が一断られることがあったとしても、状況やタイミング、好みなども含めてお互いに望んでいるものが一致しなかったということで、ご自身の存在自体が不合格というわけではないことを忘れないでください。(←振られて嬉しい人はいないと思いますが、どんなに落ち込んだとしてもこれだけは忘れてはいけないポイントです!)
この世界でカップルとして成立している人たちは、こういったリスクを乗り越えてきた人たちです。
ご自身が先に進みたかったら、どうぞその勇気を持ってください!^^

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志野